先日、法学部出身の年配の方とお話する機会があり、
裁判所に見学に行ったときの話から、この映画の話題になった。
その人が大学生の頃、法学部の学生は全員この映画を観せられたそうである。
別の大学の法学部出身の人も(30代後半)学校で観たと言っていたから、
今でももしかしたらそうなのかもしれない。
とにかく、その二人が絶賛していたので観てみることにした。
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17歳の少年による殺人事件の裁判で、12人の陪審員中11人は有罪に投票するが、ひとりだけ証拠に疑問を持ち無罪を主張。白熱する議論と説得の中、ひとり、またひとりと無罪の方へ心が傾いていく…。
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1957年製作
監督:シド二ー・ルメット
主演:ヘンリー・フォンダ
12人のうち11人までもが有罪と見なしていた少年を
ひとりの男だけが無罪だと言う。
無罪というよりも、わからないと言う。
限りなく有罪に近いけれど、わからない。
そして、彼はひとつ、またひとつと裁判であげられた
証人の証言を再度検討していく。
すると、明かに間違いない証拠だと思われていたことも
もしや、そうではないのかも?という疑問が湧いてくる。
証人の証言でも当たり前のように思っていたことが、
よく考えると事実がねじ曲げられていたり、その人の
思い込みだったり・・・ということが明かになってくる。
人の記憶の曖昧さや思い込みの恐さを思い知る。
また、父親を殺したと思われる少年がスラムの出身で
札付きの不良であり、いつも父親と口論していた。
そういう少年の環境や生活状況から
「この少年なら父親を殺して当然だろう」
と考えている陪審員がいて、
それは偏見だ。
そう指摘されて、余計にキレてしまう陪審員がいた。
偏見。
その人の置かれている環境、経済状況、などいろんな要素があるが、
真実を見極めようとするとき、偏見は持たずに公平な目で
見なくてはならない。難しいことだけれど、とても重要だ。
日本にも近々陪審員制度が導入されることになっているが
この映画を観て、人を裁くことの難しさを痛感した。
自分にそのお役目が回って来たら、引受けるかどうか悩む。
とても地味な映画。一つの部屋で12人の男が集まって
ああだ、こうだと議論しているだけの映画なのですが
これだけの素晴らしいシナリオがあれば、面白い映画が
できるんだなぁという見本のような映画です。
観終わったあと、すっきり清々しい気持ちになれます。
裁判所に見学に行ったときの話から、この映画の話題になった。
その人が大学生の頃、法学部の学生は全員この映画を観せられたそうである。
別の大学の法学部出身の人も(30代後半)学校で観たと言っていたから、
今でももしかしたらそうなのかもしれない。
とにかく、その二人が絶賛していたので観てみることにした。
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17歳の少年による殺人事件の裁判で、12人の陪審員中11人は有罪に投票するが、ひとりだけ証拠に疑問を持ち無罪を主張。白熱する議論と説得の中、ひとり、またひとりと無罪の方へ心が傾いていく…。
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1957年製作
監督:シド二ー・ルメット
主演:ヘンリー・フォンダ
12人のうち11人までもが有罪と見なしていた少年を
ひとりの男だけが無罪だと言う。
無罪というよりも、わからないと言う。
限りなく有罪に近いけれど、わからない。
そして、彼はひとつ、またひとつと裁判であげられた
証人の証言を再度検討していく。
すると、明かに間違いない証拠だと思われていたことも
もしや、そうではないのかも?という疑問が湧いてくる。
証人の証言でも当たり前のように思っていたことが、
よく考えると事実がねじ曲げられていたり、その人の
思い込みだったり・・・ということが明かになってくる。
人の記憶の曖昧さや思い込みの恐さを思い知る。
また、父親を殺したと思われる少年がスラムの出身で
札付きの不良であり、いつも父親と口論していた。
そういう少年の環境や生活状況から
「この少年なら父親を殺して当然だろう」
と考えている陪審員がいて、
それは偏見だ。
そう指摘されて、余計にキレてしまう陪審員がいた。
偏見。
その人の置かれている環境、経済状況、などいろんな要素があるが、
真実を見極めようとするとき、偏見は持たずに公平な目で
見なくてはならない。難しいことだけれど、とても重要だ。
日本にも近々陪審員制度が導入されることになっているが
この映画を観て、人を裁くことの難しさを痛感した。
自分にそのお役目が回って来たら、引受けるかどうか悩む。
とても地味な映画。一つの部屋で12人の男が集まって
ああだ、こうだと議論しているだけの映画なのですが
これだけの素晴らしいシナリオがあれば、面白い映画が
できるんだなぁという見本のような映画です。
観終わったあと、すっきり清々しい気持ちになれます。
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