硫黄島からの手紙〜Letters From Iwojima〜
公開初日、丸の内ピカデリーにて鑑賞。
冷たい雨の降る寒い日にも関わらず、
毎回満席のようでした。
観客は年齢層高めだったような気がします。
中には二宮くんファン?とおぼしき若い女の子が
携帯カメラでポスターを撮っていましたが・・・。

公開前日、ナショナル・ボード・オブ・レビューの
ベストピクチャーに選ばれたニュースが飛び込んで
来たのもあって、多いに期待をして観に行きましたが、
期待を裏切らない、いい映画でした。

私、この映画が話題になるまで、恥ずかしながら
硫黄島の戦いについてほとんど知りませんでした。
島の存在は知っていたけれど、その島でどんなことが
あったのか全く知りませんでした。

兵力も武器もほとんどなく、味方からの援護も得られずに
あの硫黄島で孤立した状態で戦わなければならなかった
日本人の兵士たちと、それを率いた栗林中将。
そして、彼らが最後の最後まで、国のために、家族の為に
戦い続けたことをはじめて知りました。

栗林(渡辺謙)やバロン西(伊原剛志)のように、
アメリカに渡った経験のあるものと、そうでない古参の
上官や伊藤(中村獅童)を西郷(二宮和也)は冷静な目で
見ている。今までのどんな上官とも違う栗林に、
西郷は影響を受けてゆく。
死こそ名誉とされていた、あのとき栗林は「死ぬな」と命じた。
祖国にいる家族のため、一日でも長くこの島を守るために死ぬなと。

たぶん、あの状況だったら死んだ方が楽だったと思う。
水も食糧も武器もないあの状況で、どうやって戦えと?
それでも、国のために家族のために、本土決戦を一日でも
引き延ばすために最後まで抵抗を続ける姿には涙が出た。

また、栗林の台詞で心に残っているものがある。

「家族のため、国のために死ぬ覚悟でここへ来たのに、
家族の為に死にたくない。生きていたいと思うように
なってきた」

みんな、誰もがそういう思いだったであろうと思う。
その台詞にまた泣いてしまった。

これは、たくさんの人に観て欲しい映画です。
全編日本語なので、ハリウッド映画だってことを
忘れてしまいますが、紛れもなくこれはハリウッド映画で
イーストウッドが作った映画。
監督は、本当によくここまで硫黄島のことを調べあげて
作ってくれたと思います。
渡辺謙も監修スタッフに入っていたようですが、
アメリカ人が撮った日本人とは思えないほど、すごく普通です。
それに、ベタベタした感じがなくて、さらっとしていて
だけど、泣かせてしまう。
うまいなぁと思います。

それから、この映画における渡辺謙の存在感は本当に
大きいと思います。圧倒的に素晴らしい。
また、二宮和也をはじめ、伊原剛志ほか主要キャスト
の演技はとても良かったと思います。

もう1回観に行きたい。

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