それでも僕はやってない
2007年2月18日 新作映画感想
監督:周防正行
出演:加瀬亮、瀬戸朝香、山本耕史、もたいまさこ、役所広司他
製作:2006年 日本
上映時間:143分
★★★★☆
*********************************
満員電車のなかで痴漢と間違えられた主人公が無実を
主張したため、起訴され 裁判にかけられてしまう。
その様子を通して日本の裁判制度を描いた作品。
日本の刑事裁判の有罪率は 99.9% という異常な高さである。
つまり、どういうことかというと、起訴され裁判になった
場合は、いくら無実であったとしても、ほぼ「有罪」となる
ということ。
どうして「有罪」なのか?
という観点にたって裁判は行われている。
「有罪」にする理由を探すのが裁判なのである。
「有罪」にするための証拠さがしが裁判である。(ように思えた)
だから、裁判官の質問もまず「有罪」ありきで行われている。
「疑わしきは罰せず」
という言葉はいったいどこへ行ってしまったのだろう?
無実を主張したところで、無実たる確証がなければ
基本的に「有罪」。
そして、刑事裁判の場合、「無罪」を出すことは
難しいとされる。
それは、何故か?事実を知って愕然とした。
今回の場合は原告(被害者)の主張ばかりが優遇され、
(被害者はいたいけな女子中学生である。消え入りそうな声で
裁判所で話す様子は誰が見ても、同情したくなる)
被告の主張は一切無視される。現場検証と称して再現ビデオ
まで作成したのにも関わらず、結局は何の役にも立たなかった。
判決を言い渡されたあとの主人公の空しい声が最後に響く。
かなり考えさせられる映画でした。
日本の刑事裁判ってこんな感じなのか、と初めて知りました。
今までの映画のなかの裁判のシーンっていうのは、
弁護士と検事の丁々発止なやり取りがあり、お互いの主張について
検証をし、最後は裁判官(または陪審員)に判断を委ねるという
感じであったが、映画の中の裁判はもっと淡々としていた。
裁判官もごく普通に原告や、被告に話し掛けていろんな
ことを聞いていた。
しかし、どう考えても被告には不利な状況で裁判がすすめられており、
裁判のいったいどこが公平なんだ?
裁判って一体なんのためにやってるんだろう?
無実のひとたちに優しいところが、裁判所かと思っていたら
それは、とんでもない思い違いであった。主人公のつぶやきに
私も同調した。
そして、逮捕された当日の刑事の悪魔の囁きが、ずっと耳に
残っていて、もし私だったら?とずっと考えていた。
「私がやりましたーって言っちゃえよ!そしたら、すぐに
帰れるんだよ? 前科一犯くらい、どうってことないって。」
本当にこんなことを言われるのかどうかわからないけれど、
起訴されて、この先の長い裁判を考えたら、たとえ嘘でも、
ついそう言ってしまったが・・・と思ってしまった。
しかし、やってないものをやったと言うのは抵抗があるし
しかも前科がつくなんて。
だけど、何か月もこう留されるのは耐えられないし
嘘でも「やりました」と言ってしまった方が遥かに
ラクだと思う。
もし、自分が、または自分の友達が同じような状況に
陥ったとしたら、果たしてどう言うだろう?
と考えてしまった。
しかし・・・本当にこんな裁判がまかり通っている
日本って国の裁判制度はおかしくないか??
そして、機会があれば一度裁判を傍聴してみたいと思った。
出演:加瀬亮、瀬戸朝香、山本耕史、もたいまさこ、役所広司他
製作:2006年 日本
上映時間:143分
★★★★☆
*********************************
満員電車のなかで痴漢と間違えられた主人公が無実を
主張したため、起訴され 裁判にかけられてしまう。
その様子を通して日本の裁判制度を描いた作品。
日本の刑事裁判の有罪率は 99.9% という異常な高さである。
つまり、どういうことかというと、起訴され裁判になった
場合は、いくら無実であったとしても、ほぼ「有罪」となる
ということ。
どうして「有罪」なのか?
という観点にたって裁判は行われている。
「有罪」にする理由を探すのが裁判なのである。
「有罪」にするための証拠さがしが裁判である。(ように思えた)
だから、裁判官の質問もまず「有罪」ありきで行われている。
「疑わしきは罰せず」
という言葉はいったいどこへ行ってしまったのだろう?
無実を主張したところで、無実たる確証がなければ
基本的に「有罪」。
そして、刑事裁判の場合、「無罪」を出すことは
難しいとされる。
それは、何故か?事実を知って愕然とした。
今回の場合は原告(被害者)の主張ばかりが優遇され、
(被害者はいたいけな女子中学生である。消え入りそうな声で
裁判所で話す様子は誰が見ても、同情したくなる)
被告の主張は一切無視される。現場検証と称して再現ビデオ
まで作成したのにも関わらず、結局は何の役にも立たなかった。
判決を言い渡されたあとの主人公の空しい声が最後に響く。
かなり考えさせられる映画でした。
日本の刑事裁判ってこんな感じなのか、と初めて知りました。
今までの映画のなかの裁判のシーンっていうのは、
弁護士と検事の丁々発止なやり取りがあり、お互いの主張について
検証をし、最後は裁判官(または陪審員)に判断を委ねるという
感じであったが、映画の中の裁判はもっと淡々としていた。
裁判官もごく普通に原告や、被告に話し掛けていろんな
ことを聞いていた。
しかし、どう考えても被告には不利な状況で裁判がすすめられており、
裁判のいったいどこが公平なんだ?
裁判って一体なんのためにやってるんだろう?
無実のひとたちに優しいところが、裁判所かと思っていたら
それは、とんでもない思い違いであった。主人公のつぶやきに
私も同調した。
そして、逮捕された当日の刑事の悪魔の囁きが、ずっと耳に
残っていて、もし私だったら?とずっと考えていた。
「私がやりましたーって言っちゃえよ!そしたら、すぐに
帰れるんだよ? 前科一犯くらい、どうってことないって。」
本当にこんなことを言われるのかどうかわからないけれど、
起訴されて、この先の長い裁判を考えたら、たとえ嘘でも、
ついそう言ってしまったが・・・と思ってしまった。
しかし、やってないものをやったと言うのは抵抗があるし
しかも前科がつくなんて。
だけど、何か月もこう留されるのは耐えられないし
嘘でも「やりました」と言ってしまった方が遥かに
ラクだと思う。
もし、自分が、または自分の友達が同じような状況に
陥ったとしたら、果たしてどう言うだろう?
と考えてしまった。
しかし・・・本当にこんな裁判がまかり通っている
日本って国の裁判制度はおかしくないか??
そして、機会があれば一度裁判を傍聴してみたいと思った。
コメント